加算と減算について簡単に説明します。 <PICデバイス=18F1320> 数値を扱う用途では当然ながら使用頻度の高い命令です。 「データ・メモリーf」を単に f と書くことがあります。

          ADDWF         f , d , a     ; データ・メモリー f の値に W の値を加えて W または f に記録
          ADDLW         k               ; W の値に、値 k を加えて W に記録
          ADDWFC      f , d , a     ;  f の値に W の値とキャリーを加えて W または f に記録

          SUBWF         f , d , a     ; データ・メモリー f の値から W の値を減じて W または f に記録
          SUBLW         k               ; 値 k から W の値を減じて W に記録
         SUBWFB      f , d , a     ;  f の値から W の値とボローを減じて W または f に記録
          SUBFWB      f , d , a     ;  W の値から f の値とボローを減じて W または f に記録
                                                    ボローはキャリーの反転

キャリーやボローは8bit長を超えるデータを扱う時に使います。

簡単な例で試してみます。 main2.asm の一部を書き換えます。

add

上図で、48行目追加、51行目コメントアウト、52,53行目を追加しています。

ラベル hot2 で始まるループでデータを転送する際に、転送元の値に30Hを加えて転送先に書いています。

間接アドレッシングからダウンロードした main2.asm をビルドして、データ・メモリーの0番地(reg0)の値を08Hに変更し、 Run & Halt してから上の変更を行って再度ビルドして Run & Halt した結果( File Registers ウィンドウ )を下図に示します。

add1

転送先に加える値を変えて試す場合は、先のソース48行目の値を変更してビルドです。 53行目、ADDWFの代わりにADDLWを使ってみるのも面白そうです。

8bit 長を超える値の加算・減算は「13bit 加算・減算」を参考にして下さい。


加減算の他に次のような論理演算もありますが、実際に使う場面で説明した方が良いように思います。  ここではニーモニックだけ列記します。

ANDWF  ,  COMF  ,  IORWF ,  NEGF  ,  XORWF  ,  ANDLW  ,  IORLW  ,  XORLW


一連の記事のインデックスは 「とにかくビルド!」の末尾をご覧下さい。


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